CB350Four 6回目車検

CB350Four

2年毎の車検6回目。2025年5月、前回同様ツーリングを兼ねて東京まで走った。お決まりの掛川1泊コース。


さっそく、シオハウスさんが車検整備の様子をHPで公開してくれた (https://blog.goo.ne.jp/shioblog/e/ad53c5dd2162d46226e156d6d96c82a1) ので、例によって記録のために、ここでも全文掲載しておきます。

********** (シオハウス レポート) *****************************************

大阪から自走で来訪したCB350F
神戸ナンバーのCB400Fといい関西には元気なお客様がいる

預かってから、検査前の試乗をするのにタイヤの空気圧チェック
フロントは1.3キロ!

リアは1.5キロ未満!!

これはずいぶん燃費が悪かったんじゃないでしょうか
空気圧が少なければ接地面積が増え抵抗になります。
この車両のお客様は以前は関東に赴任していて、その時からのお付き合い
数年前に関西に戻られてはいるが、万一の場合に便利だろうとこっちのナンバーのまま変更していない
うちで診る最初の車検の時にフルメンテナンスして11年目
4年後約12000kmで再度Fブレーキ全バラ洗浄
それからは2年で2500km程度と距離を乗らないことからその間ブレーキはフルード交換のみ
(お預かり時に「今回はブレーキどうしましょう?」とお伺いするのだが、(距離)乗ってないからパスで良いかなと言われるとフルード交換だけで済ませる場合がある。)
今回はさすがに6年半経過しているのでフロントブレーキ全バラ洗浄を具申した。

また、今回は更に走行が少なくなり1000km程度、聞けば大型車両を手に入れ遠乗りはそっちを使っていて、CB350Fは近所を乗るだけという
そこで考えたのが
毎回往路は自走、復路は陸送という方法をとっているためコストも掛かる
当店で診るのは4年ごとにして、間はご自身で持ち込んではいかがだろうかと
走行距離が少なく4年でも摺動部のグリス切れを起こすほどは乗らないだろう
店主は根っからの貧乏性でもったいないような気持になってしまった。
本来はお客様から言われたことに「ハイ」「YES」なんでしょうけどね

お客様に具申すると、オイル交換でお世話になっているレッドバロンさんにお願いしましょうと
ワイヤー給油だけはやってもらってほしいのでやり方の説明書を用意することにした。
(NetShopのデイトナ ワイヤーオイルにも付属で付けられるし)
そういうことで、今回はフルメンテナンスできっちり診ることにした。
フロントブレーキを分解すると内部は黄色く変色、ピストンもです。

ホイールは通常車検整備(24か月点検)でもフルメンテナンスでも外します。
ベアリングの点検は指で回さないと分からないから

前回からステムベアリングに引っ掛かりを感じていて、本人は気にならないということでスルーしていましたが、今回はボールレースの交換を行います。
フロント周りを分解

工場の天井にホイストがあるためトップブリッジからハンドルは外さず吊り下げて作業
フロントフォークは外したついでに摺動部の状態、ダストシールの割れを確認

カバーが付いていて外した時にしか確認ができない
錆、傷はなく漏れ滲みもなし
画像上部が錆びているのはCB350Fの純正インナーチューブは上部分にメッキが掛かっていない
フルストロークでダストシールが摺動する部分がカバーできれば良しというコストダウンでしょうかねCB750Kシリーズ、CB500/550などのフォークカバーが付いている車両はみな同様です。
ボールレース、コーンレースの打ち込み完了して、グリスを塗布しスチールボールを並べます。

マニュアル記載は間違いで、上が18個/したが19個です。
外したレースにはくっきりと打跡があります、ここにボールが引っ掛かります。

ヘッドライトケース内の配線のギボシは全部外し緩いところがないかチェック
ポジションソケットを外したところ球が動いてしまっていて簡単に外れてしまった
(お客様が乗っている時に中に落ちなくてよかった)
台座部分がソケットに錆で固着していて、ラジオペンチで何とか外し
錆びだらけのソケットの錆取り

なんとか

新品が出ないためこんな風にして使わないといけない

フロントブレーキ周りを水+中性洗剤で洗浄し乾燥機で乾燥します。

キャリパーのシール溝にはうっすら結晶が居ました。(白いの)

マスターシリンダーのシリンダー内壁には荒れがあり、多少のにじみは致し方ない

交換するのはこのパーツ

マスターシリンダーピストンセット、ピストンシールは定期交換部品
オイルボルトワッシャーは消耗品
マスターシリンダーのピストンのシールは組むのが結構大変で慣れないと破ってしまう場合もある(特にCBX400)
シールを組み込み済みの「マスターシリンダーO/Hセット」もあるのでご利用ください
リアに移り
リアブレーキペダルシャフトのグリス塗り替え

前回脱着グリスUPから約18166km走行ですがグリス溜まり(中央のくびれ)にはこんなにグリスが残っています。
新規の車両なんかでたまに見かけたのがグリスを薄~く塗って両サイドのパイプに接している部分がグリス切れを起こしている場合
はみ出たら拭けばよいのだからたっぷり使わないと、ケチって摩耗させたら意味がないですね
外してあったリアホイールのスプロケットが付く軸部分のグリス塗り替え

あんなガチガチのダンパーでもスプロケットは動きますから、ドライで使えばどんどん摩耗します。
減ったものは戻りません
併せてダストシールにグリスを塗布します。

ブレーキパネルも洗浄して摺動部にグリスを塗布します。

ブレーキカムの軸部分、ブレーキシューの両端摺動部分
発熱する部分でもあり専用グリスを使用します。
スイングアームの軸部分は前回フルメンテナンス時に分解~グリス入れ替えを行っており
よっぽどツーリングなどで雨天走行がなければ分解のスパンは長くとって大丈夫と考える
通常の点検時にグリスガンでグリスを注入

グリスガンもグリスニップルの形状により2種用意している
今回使用したのはくびれていないニップル用に下のタイプ

CB400Fのようにくびれているタイプのニップルには上のロックできるタイプ
スパークアドバンサーの潤滑

ポイントカムの軸部分(グリス溜まり:NDは軸側、TECはポイントカム内面)
アームの軸部分
ここも耐熱性のあるグリスを使用します。

マフラーの穴開きを毎回アルミの補修テープで塞いでいますが
今回もテープ部での穴開き1カ所、新たに開いたところが1カ所あり
厚めの補修テープで処置
内部は錆で酷いことになっていてクロームの皮1枚で保っている部分が多いと思われる
パッチを当てて溶接補修もこのコンディションだと難しく
海外製リプロ品の再販を願うところです。

SHIOHOUSE
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今回の車検整備費用は96,317円。今回もよく整備していただき、引き続き安心して乗れます。
シオハウス店主から、あまり距離走らないなら次回は4年後でどうかとの提案をいただき、確かに最近は長距離はCB1100で走ることが多いので、東京までの車検ツーリングは4年毎にしようかと思う。次回2年後は自分で車検を通すことをトライしようかと思い始めている。時間はふんだんにあるし。

【車検ツーリング記録:往路走行】
5/13 自宅発 – 掛川(東横イン) 
5/14 掛川 – シオハウス
(復路は浜名湖運送にドアtoドアで陸送依頼 19,000円)

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