CB350Four 5回目車検

CB350Four

2023年5月、恒例の車検ツーリング。大阪から走るのは2回目で、前回は雨の中を3日掛けて東京まで走り、帰りは静岡県掛川経由でほぼ下道で帰ってきた。5回目も往復ツーリングするつもりだったが、この年の3月頃から左眼に違和感があり、左眼右上部の視野が欠け始める中での往路走行。いつものように掛川で1泊するのだけれど、常宿のドーミーインはお値段が予算をオーバーしていて、駅前のステーションホテルに泊まった。翌日は朝から豪雨の中、東名高速、首都高速をカッパを着て、それでも80km/hほどで走り切った。一旦大阪に戻って眼科の診察を受けたところ、左眼網膜剥離の診断で、即日手術入院となり、結局のところ復路は知り合いがやっているバイク輸送専門の浜名湖運送に東京足立区から大阪泉佐野まで配送をお願いすることになった。
それでは、いつものようにシオハウスの車検レポートです。

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大阪から自走の車検車両 (CB350F)
大阪から自走で持ち込んでいただいたCB350F

フロントタイヤに注目、スリップサインまであとわずか

センターの溝のスリップサインまで0.7mm

画像は正面から見ていますが乗車右側(画像では左側)のほうが溝が浅い
これは厳密に言うと道路は真っ平ではなく左側路肩に向かい傾斜が付いているため左右で減り
かたが変わってしまう
乗車右側

乗車左側

キープレフトを守り道路の左端を走っているとなおさらかもしれませんね
今回はフロントタイヤのみ交換
フロントキャリパー、今回は通常の車検整備(24カ月点検)でフロントブレーキのO/Hは無し

ホンダの初期のディスクブレーキはキャリパーホルダーが首を振ることによってスライドする
よって中期以降のピンによる横スライド式と違いパッドが斜めに減ることになる(パッドA)

パッドBは裏面の凸により自由に動くため常にディスク板に面接触するので均等に減る
新品パッドに交換した際はパッドAはベタ当たりするまで効きが悪くなる
ブレーキパッドの残量は約3mm

当店ではお客様のこれまでの履歴を見て減り具合を調べて次回の車検までもたなければ交換、
もちそうなら継続使用する
このお客様のパッドは昔ながらのアスベスト製のためディスクへの攻撃も少なく減りは少ない
フロントタイヤを外した状態でステムベアリングの確認を行う

ホイールが無い方がステムベアリングの動き、引っ掛かりは分かりやすくなる
ごくわずかに引っ掛かりはあるが試乗でも気が付かない程度なので今回はスルー
将来的に酷くなってからまたはフロントフォークを外すことがあればそのときに合わせて作業 しましょう
リアホイールも外してお馴染みの状態

今回マフラーの補修もあるため外しているのでリアホイールの脱着は非常に楽になりました。
CB350Fオーナーの方々へリアホイールの脱着の際は純正マフラーの場合は外して作業するこ とを具申する
この後に書くがマフラーのチェック、メンテナンスも合わせて行える

お客様の依頼事項でバッテリーのチェックがあった
来当店の点検整備では充電、液補充、満充電時の電圧チェック、液の比重測定、バッテリー テスターでのチェックを行う
充電

着いたときにはヘッドライト点灯で走行してきてセルが回らない状態
充電は比較的短時間で満充電ランプが点灯
2020年交換なので2年ちょいといったところ
テスターで端子電圧測定

13V以上はあり問題無いと思われがちだが、負荷を掛けるとあっという間に落ちることがある
バッテリーテスターでは

ありゃいきなりレッドゾーン!ご臨終です
新品バッテリーに交換しましょう

セルモータのアーマチュアの軸と軸受け部分、これまでにグリスUPしていない車両はグリス を塗布する

かじってからでは遅いので予防対策
新品部品が手に入らない場所なので気を遣います
たいがいブラシはそんなには減っていない

大阪~当店間を自走で移動するため万一高速道路上でチェンジオイルシールが抜けてオイルを 噴いたら一大事
Pekeさんとこのオイルシールホルダーを装着しておきましょう

これも転ばぬ先の杖

ポイント下オイルパスキャップ部からオイル漏れ

Oリング交換で対処

マフラーは前回の車検の時は当店でアルミテープで補修したマフラーをつけていた
今回は別に手に入れたマフラーに交換したというがすでに穴や穴が開く寸前のところが多数
#1、#2 矢印は水抜き穴

1に大きな穴がある、また水抜き穴周辺も錆が多く怪しい
上側、2本とも膨らんでいるのが分かるだろうか
地金はボロボロでクロームの膜が膨らんでいるもの、穴が開くのは時間の問題

#3、#4
上から見たもの

#4穴が開いています、#3も怪しい
下から
矢印は水抜き穴、#3は小さな穴がポツポツ開いている

もちろん振ると錆でカサカサ音がする
マフラーを外せばこのようにチェックが可能になる
これもアルミテープで補修しましょう
下準備でワイヤーブラシで磨き、脱脂をしてから強力タイプのアルミテープで補修
#2

側面の膨らみ部分もパンクする前に処理する

#3

#3、#4上側の穴

マフラーの補修をして取り付け完成
車検場でも特に問題無し
ところがオーナーさんに問題が起きてしまい
自走での帰還が出来なくなり陸送で発送することになってしまった。

ちなみにこのCB350Fは後期型
何が違うかというとぱっと見で
Lカバーにシフトパターンが鋳込みで入っている

これ以前のものは無いためステッカーを貼るかマジックペンで書く必要がある

スイングアームのピボット部がCB400Fと一緒
金属のブッシュではなくベークライトのもの

サイドのキャップがCB400Fと一緒なのが分かります

リアホイールドラム
後期はCB400Fと同じでブッシュ部分が塞がっている

これ以前のものは穴が開いていてブッシュの奥にシールキャップが入っている

SHIOHOUSE
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さて、5回目の車検費用は、フロントタイヤ、バッテリーを交換したので、少し金額が上がっているが、前回とぼぼ同様、基本的は車検整備で落ち着いた金額に納まった。

【車検ツーリング記録:往路走行】
5/12 自宅発 – 掛川(ステーションホテル) 
5/13 掛川 – シオハウス 雨中走行
(復路は浜名湖運送にドアtoドアで陸送依頼 17,000円)

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